さる7月1日、東京都の「奥多摩周遊道路」で道路から4mほど下に車が転落しているのが見つかり、さらにその約100m下には倒れている男性が見つかりました。
男性は、6月29日に「ガードレールのないところでUターンしようとして車が落ちた」と説明しているということです。
現場は山間部の片側1車線道路ですので、道幅が狭いため何度も切り返さなくてはUターンできません。
そのため、男性は少しでも道幅が広くなるガードレールがないところを選んでUターンをしたと思われますが、ガードレールがないということは、少しでも運転操作を誤ると転落する危険性があるということです。
道幅がない場所では、なるべく切り返しを少なくしようとしますので、どうしても道端ギリギリまでバックしようします。そのとき、アクセルと踏み過ぎたり、ブレーキ操作が遅れたりすると勢い余って道路下に転落する恐れがありますし、路肩が弱い場所であったりすると崩れたりして転落することがあります。
山間部の道路を走行しているときに、Uターンをする必要が出てきたときには、狭い場所で無理にUターンをするのは危険です。ゆっくりとUターンできる広い場所がある場所まで走行して、そこで安全にUターンをするようにしましょう。
(シンク出版株式会社 2016.7.8更新)
──監修:杉原厚吉(「計算錯覚学の構築」チームリーダー)
小冊子「錯視・錯覚に注意して事故を防ごう」は、下り坂が上り坂に見えるなど、運転中におこる錯視・錯覚を具体的に紹介した、事故防止教育教材です。
5つの問題に回答を記入したのち、解説を読んでいただくと、「運転中の錯視・錯覚」について簡単に理解していただくことができます。
巻末には、「錯視・錯覚」をどれだけ意識して運転しているかを確認できるチェックリストを設けています。