さる5月16日午前9時20分ごろ、神奈川県川崎市で高齢者介護施設の利用者など9人を乗せた送迎用ワゴン車が坂道をバックして縁石に乗り上げ、横転する事故がありました。
ワゴン車は、坂道から発進しようとしたところサイドブレーキを使用していなかったことから、坂を下るようにバックをして事故を起こしたものです。
マニュアル車を運転していると、急な坂道から発進する際にはサイドブレーキを引いてクラッチをつなげてからアクセルを踏んで、サイドブレーキを解除しながら発進するのが基本です。
ところが、最近の車はオートマチック車が主流となり、ちょっとした坂道だとクリープ現象で後ろに下がらないので、結構簡単に坂道発進が出来てしまいます。
しかし、勾配の急な坂道ではブレーキを離したとたんクリープ現象が効かなくて後ろに下がることがあります。
急な坂道で発進するときには、面倒でもサイドブレーキをかけてからアクセルを踏みサイドブレーキを解除していくという発進手順を徹底するようにようにしてください。
(シンク出版株式会社 2018.5.23更新)
事業所の業務を行うにあたって、自動車の利用は欠かせないものになっていますが、そこには様々なリスクが存在します。
本冊子は、6つのテーマを取り上げ、使用者責任や運行供用者責任といった事故における事業所の責任の解説をはじめとして、経営者や管理者として知っておかなければならない自動車の安全管理面での法律知識を清水伸賢弁護士が解説しています。