運転中に「横転」を意識することは少ないと思いますが、衝突部位や車の特性によっては意外と簡単に横転しますので注意が必要です。
さる6月1日、重機を積んだトレーラーが群馬県安中市の国道でカーブを曲がりきれず横転し、積み荷の重機がガードレールを突き破って転落しましたが、幸い、運転者は軽傷を負う程度ですみました。
カーブで十分に速度を落としていなかったため、積み荷により高くなっていた重心に大きな遠心力が働き、横転したものと思われます。
また、さる6月12日、札幌市ススキノの交差点で右折した軽乗用車と直進の軽ワゴン車が衝突し、軽ワゴン車が横転しましたが、幸い横転した車に乗っていた男性2人は軽傷でした。ワゴン車は重心が高いため、低速度の事故でも衝突の場所と角度によって非常に横転しやすいと言われています。
横転事故では、乗員の姿勢が崩れてシートにしっかりと保持されず大きな傷害を負うことがあります。
また、横転時に車両側面が路面や道路施設に強く当たると、シートベルトをしていても横からの衝撃を受けて乗員が重傷を負ったり死亡することがありますので、横転事故は非常に危険です。
重心の高い車に乗っているときには、横転の恐れを常に意識し、より慎重に走行しましょう。
(シンク出版株式会社 2018.6.19更新)
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