貸切バスの巡回指導、運行管理面での指摘が中心

■適正化実施機関がブロックごとに巡回指導

バス事業所のための点呼と指導・監督

 2017年8月以降、貸切バスの指導に関しては適正化実施機関の巡回指導が中心となっています。

 運輸局の監査官は、過去に重大事故を起こしていたり、重大違反をした貸切バス事業者に対する監査に集中し、巡回指導で問題点が指摘され改善できなかった事業者の報告を適正化機関から受けた場合には、監査を行っています。

 

 貸切バスの巡回指導に関しては以下のポイントが重点的に調査されます。

 

 ①.事業計画等(営業所・車庫の位置等)

 ②.帳票類の整備・報告等 

 ③.運行管理等

 ④.運送引受書及び営業区域・運賃

 ⑤.車両管理等 

 ⑥.労働基準法の遵守状況

 ⑦.任意保険加入 

 ⑧.苦情処理への対処 

 ⑨.運輸安全マネジメントの取り組み

  (参考資料/東北貸切バス適正化センター「巡回指導実施結果2018.4.25公表」)

 

 東北貸切バス適正化センターの貸切バス巡回指導実施結果(平成29年度/86事業所)における指摘事項によると、運行管理面での指摘が全体の62.0%とトップを占めています。次いで帳票類の整備・報告等が13.4%、運送引受書及び営業区域・運賃が11.8%などとなっています。

 

 やはり、運転者の勤務時間、点呼の実施や運行指示書の内容、乗務員への指導・監督、交替運転者の配置、適性診断など運行管理の基本についての指摘が多いと思われます。

 

 また、運送引受書及び営業区域・運賃に関しては、適正な運賃の収受や手数料の支払状況など、旅行業者がバス事業者に対して不当な運送契約を強いていないかもチェックされています。

出庫時に最低限確認すべき事項(貸切バス)
国土交通省の通達「貸切バスの安全確保の再徹底について」(2016.2.3)による
shukkoji check.pdf
PDFファイル 161.1 KB

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■「バス事業者のための点呼ツール」を発行

 指導用テキスト「バス事業者のための点呼ツール」は、点呼の実施方法から実際に点呼をする際に役立つ「安全指導場面」を30場面収録した、バス事業者様のための点呼用教材です。

 

 言葉だけでは伝わりにくい安全運転のポイントや注意事項も、イラストがあればより具体的に危険や安全運転ポイントをイメージすることができます。

 

 また、近年改正された道路運送法や、運輸規則等の改正もわかりやすく解説しています。

 

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