飲酒運転事故では、同乗者が死傷するケースが少なくありません。
さる3月16日、愛知県江南市で酒を飲んで車を運転した55歳の会社員男性が電柱に衝突する事故を起こし、助手席同乗者の女性が死亡、後部座席同乗者の女性も足の骨を折る大ケガをしました。
運転者は当然逮捕されましたが、飲酒運転事故では、同乗者も罪に問われる場合があります。
お酒を飲んだ人に車で送ってもらうと飲酒運転を助長する行為となり、飲酒運転同様に犯罪とされるからです。
運転者の飲酒を知っていて同乗した場合、自分はハンドルを握っていないから関係ないとはいきません。運転者が酒気帯び運転ならば同乗者も「2年以下の懲役または30万円以下の罰金」に処せられます。運転免許がある場合は免許停止や取消処分の対象となります。
さすがに自損事故の場合、負傷した同乗者を現行犯逮捕はしないと思われますが、取り調べは受けることになります。また、民事訴訟の損害賠償請求では「好意同乗」事案として取り扱われて、死傷した同乗者も飲酒運転を助長し事故の発生や被害の拡大に責任があったと認定されて、運転者や保険会社に請求した損害賠償額から何割か減額されるケースが少なくありません。
私達には、お酒を飲んだ人が運転しようとしたとき、善良な市民の義務としてそれを制止する責任があります。
ましてや、飲酒を知っていながら車に同乗するなどということは絶対にやめましょう。
(シンク出版株式会社 2019.3.25更新)
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とくに「酒気残り」が運転に与える影響に注目し、体内のアルコール残量とドライバー本人の酔いの感覚とに大きなズレがあることを検証し、注意を促します。
また、飲酒運転の罰則も解説していますので、「飲酒運転は犯罪であり絶対に許さない!」と飲酒運転根絶を強く訴える内容です。
※指導:金光義弘(川崎医療福祉大学特任教授)