先日、滋賀県大津市の交差点で、直進車が右折車と衝突して歩道に突っ込み、歩道にいた幼稚園児を跳ね飛ばし、2人が死亡、園児ら14人が重軽傷を負った事故は記憶に新しいところです。
事故の原因は、直進車が来ているにもかかわらず右折車が強引に右折したことですが、直進車のドライバーも「相手の車が止まってくれると思った」と供述しているように、右折車の動向にあまり注意を払っていなかった様子が伺えます。
この事故をきっかけに、直進車が来ているにもかかわらず、強引に右折する車が多い長野県松本市独特の交通ルールを「松本走り」などと紹介する報道も目につくようになりました。
確かに道路交通法では、右折車は直進車の走行を妨げてはいけないことになっているのですが、松本市だけでなく直進車の前を強引に右折する車はどこにでもいます。
交差点では直進車が優先だからと言っても、右折車がそのルールを守ってくれるとは限りません。
交差点を直進する時に右折車がいたら、「止まってくれる」と思わず、「強引に右折してくるかもしれない」と考えておきましょう。そうすれば、自然とスピードも落ちますし、素早くブレーキを踏むことができ、大きな事故にはならないと思います。
(シンク出版株式会社 2019.5.31更新)
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