最近の事故のニュースでは、高齢運転者がアクセルとブレーキを踏み間違えたというケースが多いですね。
こうした報道に接していると「高齢者が危いんだ」と頭に刷り込まれがちです。しかし、警察庁の統計によると過去10年間で踏み間違い事故がもっとも多かったのは、10代~20代の若年運転者だということです。
マスコミはときに偏向的な報道をしますので、若い人の踏み間違い事故は死亡事故ではない限り、ニュースになりにくいと考えたほうがいいでしょう。
警察庁では、2008年~2017年に全国で発生した6万件以上の踏み間違え事故を分析しています(450人が死亡)。年齢層別にみると10~20代が1万6,188人(26.9%)で最も多く、次いで70歳以上の1万4,623人(24.3%)となっています。ただし、死亡事故率は高齢者のほうが大きくなっています。
若年者の免許保有者が減少し高齢運転者の割合が年々増加していますので、今後統計上の順位は逆転するでしょうが、高齢者以外でも多くの踏み間違い事故が発生していることを自覚して、「自分は関係ない」などとは考えないことが大切です。
交通事故総合分析センターの見解では、驚いてパニックに陥ったときに踏み間違えミスが起こりやすく、運転経験の浅さや危険予測が甘いことも背景にあるようです。
車を動かすときには、「前進、後退、アクセル、ブレーキ」を常に確認しながら、確実な操作を心がけましょう。
(シンク出版株式会社 2019.6.11更新)
「安全マインド」とは一言で言うと「プロ意識」のことです。この「安全マインド」が備わっていると、自分の仕事に誇りや使命感を持つことができ、ひいては「絶対に事故を起こさない」という強い意識へとつながります。
本誌では、第1章で安全マインドが備わっているドライバーと備わっていないドライバーの働く姿勢が会社や社会に及ぼす影響をマンガで比較することで、安全マインドを持って働くことの大切さを理解することができます。
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