今年1月、福岡市のふ頭に停泊中の貨物船内で、バックするトレーラーを誘導していた作業員がトレーラーと荷台との間に挟まれて死亡する事故があり、安全な運転を怠ったとして、トレーラーを運転していたドライバーが過失運転致死の疑いで書類送検されたというニュースがありました。
誘導していた作業員が停止するように笛で合図したにも関わらず、トレーラーがバックし続けたもので、ドライバーは「誘導の笛の音は聞こえたが、バックしても大丈夫だと思った」などと供述しています。この事故の直後、ドライバーの呼気からアルコールが検出されています。
ドライバーがどれくらいの酒を飲んでいたのかは定かではないのですが、誘導の笛が聞こえていたにもかかわらずバックしたという供述をみると、明らかにアルコールの影響があるものだと思います。
トレーラーのドライバーは、船内の格納作業で車を動かすくらいなら大丈夫だろうと思っていたかもしれませんが、たとえ少しでも酒を飲むと気が大きくなったり、自分勝手な判断をするようになり、それがミスに結びつくことは少なくありません。
貨物船内は一般公道ではないために道路交通法が適用されず、酒気帯び運転容疑で立件されなかったのですが、だからと言って飲酒運転をしていい訳ではありません。どんな場所でも、飲酒運転は厳禁です。
(シンク出版株式会社 2019.7.18更新)
いわゆる二日酔いや、少し仮眠したから大丈夫と思って車を運転し、飲酒運転に陥る事例が後を絶ちません。
小冊子「『酒気残り』による飲酒運転を防ごう」は、川崎医療福祉大学の金光義弘特任教授の監修のもと、酒気残りのアルコールが身体に与える影響や、本人の 自覚と実際のアルコール含有量のギャップなどを紹介しており、「酒気残り」による飲酒運転の危険をわかりやすく理解することができます。