先日、2019年5月に大津市で保育園児ら16人が死傷した交通事故に関する判決公判が大津地裁であり、危険な右折をして直進の軽自動車が歩道に突っ込む事故を誘発した女性の運転者(53歳)に禁錮4年6か月の実刑判決がくだされました。
右折しようとした運転者の前方不注視があったために発生した事故で、過失運転の裁判です。
しかし、歩道にいた園児が2人も死亡したという被害の態様や加害者の余罪もあり、社会的な関心が高まりました。
右直事故はよくある事故形態で、同じくらいの大きさの四輪車同士が衝突した場合は、物損事故ですむケースも多いのですが、直進二輪車と右折乗用車等の場合、二輪車の運転者が死亡する例がよく見られます。
ながらスマホで死亡事故を起こした事故でも2年半ほどの懲役又は禁錮刑が多いなかで、過失事故の裁判としては厳しい量刑の判決と言えるでしょう。しかし、裁判長は「最も基本的な注意義務を怠り、事故の結果は極めて重大だ」という判断をして判決を言い渡しています。
運転者は、右左折などの基本的な運転行動における注意義務を決して軽く考えてはいけないという教訓です。
「なんとか行けるだろう」といった安易な判断で運転することが、いかに危険かを今一度肝に銘じておきましょう。
(シンク出版株式会社 2020.2.21更新)
交通事故には、交差点右左折時や進路変更時、バック時、夜間の歩行者横断時など典型的な事故パターンが存在します。
それぞれのパターンには事故を起こしやすくする危険要因が存在するため、あらかじめ危険要因を理解して行動することができれば、事故の確率を飛躍的に減らすことが可能になります。
この冊子では、13の典型的事故パターンについて、危険要因を直感的に理解し、さらに覚えやすいようにイラストと3つのキーワードを中心に構成されています。
イラストでチェックし、安全運転のための3つのキーワードを覚えることで事故防止スキルが確実に向上します。