歩行者がはねられる事故の原因は、運転する人のわき見や漫然運転など前方不注意が多いのですが、公道上だけでなく工場の構内などでも、不注意から車や運搬機械にひかれる事故が発生しています。
さる3月3日午前6時40分ごろ、三重県桑名市の鋳物工場で車を降りて作業をしていたトラック運転者の男性(52歳)が、フォークリフトにはねられ死亡しました。
フォークリフトを運転していたのは出入り業者の男性で、事故はトラックに荷物を載せようとして前進した時に起こりました。前方の視界は良かったということですので、業者の男性が前をよく見ないでリフトを動かしたと思われます。
構内ではフォークリフトの操作に慣れた作業者が、車や歩行者がいないと思い込み、次の操作先などを見ながら迅速にリフトを動かすことがあります。本来は、一つ一つの動作に移行する前に、一時停止して進む方向の安全確認をするのが作業の基本です。しかし忙しいので、流れるような連続操作をしているのが実態で、ここに事故の落とし穴があります。
私達も、構内を移動したり作業するときには、フォークリフトなどの運転者が自分の方を見ないまま運転していないか注意しましょう。もちろん、リフトなどを動かすときは、一時停止して確認する基本を守ってください。
(シンク出版株式会社 2020.3.17更新)
公道における交通事故だけでなく、構内事故も多発しています。
本冊子は、構内事故が起こりやすい状況を示した6場面のイラストを見て、設問に回答してもらう参加型教材です。ドライバーが日頃の運転習慣やヒヤリ・ハット体験などを思い起こすことにより、構内事故を起こす危険に気づいて頂くことができます。
さらに解説ページには、実際に発生した事故事例をイラスト入りで紹介しています。構内事故を防ぐための具体的な注意ポイントを簡潔に整理していますので、構内事故防止教育に最適の教材となっています。