さる4月3日午後8時半過ぎ、愛知県一宮市の堤防道路でセンターラインをはみ出して前の車を追い越そうとした乗用車が、対向車線を走ってきた軽ワゴンと衝突し、さらに後ろから来た車とも追突する事故がありました。
現場の堤防道路は、追い越しが禁止されていました。
このコーナーで何度も取り上げていますが、堤防道路は一般道路と違って危険な要因がたくさんあり、事故多発場所となっていますので細心の注意が必要です。
その代表的な一つが、ガードレールが設置されていない場所が多くあるということです。このため、カーブなどの危険な場所でもガードレールがなく、転落事故が起こりやすくなっています。
もう一つは、堤防道路の幅員は河川や堤防の形に左右されますので、急に幅員が狭くなっている所があるということです。このため、正面衝突事故が起こりやすい道路となっています。
このような危険要因が多い道路で、視界が悪い夜間に追越しをするのは危険極まりない行為と言えます。堤防道路を走行するときには、追越し禁止場所でなくても追越しをしないようにしましょう。
(シンク出版株式会社 2020.4.20更新)
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