7月22日から”GoToキャンペーン”が始まりました。新型コロナウイルス感染症の影響で公共交通機関を避ける心理が働き、車を使ってレジャーや家族旅行に行く人が増えると予測されます。
高速道路での運転に慣れない車との危険や渋滞車両に関連する事故の防止に配慮しましよう。
また、自車が高速道路で駐停車した場合にも、追突などの事故にあいやすくなる時期です。点検・整備を徹底し、不要な駐停車を招かないように指導してください。
台風などによる豪雨・強風災害が発生しやすい時期でもあります。運転者の避難するタイミングが遅れて車中で被災しないように情報を周知しましょう。
■高速道路での脇見・漫然運転を防ごう
前方不注意・動静不注視が事故の7割を占める
8月は高速道路での死亡事故や重大事故が多発する時期です。
暑さや強い日差しから運転者が疲れやすく、漫然運転などの危険が増えるだけではありません。
帰省やレジャードライブの車が増えて渋滞が起こりやすくなり、思わぬノロノロ走行や高速道路上での駐停車などが発生します。
また、十分に後方を確認しないまま危険な進路変更をするなど、流れを乱す車も多くなるため、高速道路での事故が発生しやすくなっています。
高速道路で発生した事故の原因をみると、前方を見ていない違反による事故が圧倒的に多くなっています。
高速道路走行が続くと、どうしても単調になり、前方から目を離したりぼんやりとしがちでが、渋滞などを予測し、前方から視線を離さないように走行しましょう。
■下の項目をチェックし、自らの運転態度を反省してください
・高速道路でも停止車両がいるかも知れないと考えて走行している
・夏場は危険な進路変更をするマイカーが多いので気をつけている
・追越し後に走行車線に戻るとき、先行車の速度に十分注意する
・高速道路に乗って1時間半したら休憩するように心がけている
・3車線の道路では左から追い越してくる車の存在を予測している
・遠くの前方にいる車が渋滞で低速走行をしている危険を常に念頭に置く
・勾配の変化が多い場所では、前車の急減速を予測して注視している
ハイ・イイエ
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■台風など災害時の行動を指導しておこう
豪雨時の車中死亡や横転事故を防ごう
最近増加する集中豪雨や台風の影響による自然災害では、車が濁流に流されたり、アンダーパスで水没し車中で取り残されて死亡する例が目立っています。
国や自治体では豪雨災害での避難を迅速かつ確実に行えるようにと、避難勧告のガイドラインを改正し、現在では気象や避難の情報を5段階の警戒レベルで知らせるようになっています。
警戒レベル3になったら、高齢者や障害者などは避難を始めるとか、レベル4になったら「全員避難」するといった形で、避難すべきタイミングがすぐわかるようになっています。
管理者はこの基準を頭に入れておくとともに、運転者にも周知して、運行中であっても警戒レベルによってはすぐに運転を控えて安全な高い場所などに避難するように指導しましょう。
※「避難勧告等に関するガイドラインの改訂」(2019年3月/内閣府)を参考にしました。
強風が吹くとき横転しやすい車はとくに注意
走行中に強風を受けると、車はハンドルを取られて横滑りするだけでなく、トラックやバンなど側面の面積が大きな車は横転することがあります。
橋の上などで横転すると、下手をすれば車ごと転落する恐れもありますので、無理な走行は禁物です。
一般に、平均風速で20m/秒を超えると、車の運行が極めて危険となってきます。30m/秒を超える猛烈な風が吹くと横転の危険があります。
なお、平均風速が20m/秒程度であっても、突風や竜巻などで瞬間風速が30mを超えることがあります。
木の枝が折れるなど異常な現象を感じたら、すぐに安全な場所に車を止めて堅牢な建物などの中で待機するように指導しましょう。
「睡眠負債」を解消しましょう
■睡眠不足は生活習慣病を引き起こす
最近、「睡眠負債」という言葉をよく聞きます。毎日の睡眠不足が借金のように積み重なっていくことを示していますが、負債がかさむと、糖尿病・高血圧などの生活習慣病につながるほか、感染症に対する免疫力が落ちたり、ガン等さまざまな病気のリスクが高まると言われています。
そこで、だれもが考えるのは、平日の睡眠不足を解消するため、休日に寝だめをしようと言う発想です。
しかし、休日の朝に寝だめをしても睡眠負債は解消できません。
というのは、睡眠負債は睡眠時間の不足だけでなく、睡眠の質の悪さが積み重なって起こるからです。
■早く、深く寝ることが大切
睡眠の質は、実は眠り始めてから最初の2~3時間をぐっすり眠ることが重要です。毎日、規則正しい時間に早く寝てぐっすり眠ると5~6時間でもよい睡眠がとれて、早朝に起きても負債にならないタイプの人がいます。
朝早く起きて農業などをしている人は、夜更しをして朝寝を長時間する人より睡眠総時間は短くても、睡眠負債に陥るリスクは少ないということです。
ですから、休日の寝だめは効果がないことを肝に銘じて、とにかく毎日の就寝を改善しましょう。
夜更しをしてでもやっておかねば……と思う仕事があった場合、早寝して翌朝早起きしてするほうが健康には良いのです。
第1条
第2条
第3条
第4条
第5条
第6条
第7条
第8条
第9条
第10条
第11条
第12条
良い睡眠で、からだもこころも健康に
(健康づくりのための睡眠指針/厚生労働省より)
※この記事は、厚生労働省/健康づくりのための睡眠指針2014 webサイトを参照しました。
「秋の全国交通安全運動」の準備をすすめよう
高速道路での緊急停車時の措置を徹底しよう
2017年8月25日午後5時頃、鳴門市の徳島自動車道で路肩に停車中のマイクロバスに大型トラックが追突し、2名が死亡、十数人が重軽傷を負う事故が発生したことを覚えていると思います。
事故はトラック運転者の居眠運転が原因で起こりましたが、マイクロバスが路肩で停止したまま乗客を避難させなかったことや道路会社に故障を連絡していなかった措置にも問題があると指摘されました。
また、今年4月4日午後2時半頃には、大阪府枚方市の第2京阪道路で路肩にトラック2台を止めて、外れかけた荷台の幌を掛けなおそうと複数の人間が作業をしていたところに、わき見運転のトラックが突っ込み3人が死亡する事故が起こりました。
この事故も、追突したトラックの責任で発生したものですが、サービスエリアまで行かずに狭い路肩で停止して作業をしていたことで、事故を誘発している可能性があります。
高速道路事故の増加しやすいこの機会に指導を徹底しておきましょう。
① 本線上の駐停車の危険性を認識させる
○ガス欠や荷台の不具合などのため高速道路上で停止する危険を防ぐため、運行前の点検、固
縛の確認などを徹底しておく
○事故や故障時に高速道路の路肩等に駐停車した場合は、後続車に追突される危険が大きい。
「昼間でも居眠運転・わき見運転の車がいる」ことを常に念頭におく
○全く車が動かない場合などやむを得ない場合や十分な幅員の路肩がある場合を除き、なるべ
く惰力走行等で非常駐車帯や安全な駐車場所(SAなど)まで何とか移動することに努める
○あおり運転などの他車とトラブルになっても、本線上で停止して話をするなどの行為を慎み、
SA・PAなど安全な場所まで行って対処する
② やむを得ず、広い路肩等に駐停車する場合
○できるだけ幅員のある路肩の端に寄せて止め、ハザードランプを点滅させる
○発炎筒、停止表示器材を車両の少なくとも50m以上後方に設置する。設置時には、本線車道
上の車の動きから目を離さないこと
→ 非常時に備え停止表示器材等は取り出しやすい場所に整理して確認しておく
○原則として乗員はガードレールの外側などの安全な場所に避難する。避難は路肩側のドアから
行い、車線側や車両の前に人が立たないように注意する
→ 万が一追突された場合、事故に巻き込まれないように停止した場所より後方に避難する
○他の乗員や乗客などの誘導を終えたら、運転者も速やかに安全な場所に避難する
→ 故障箇所などを見るために車両の周辺に立ったり、本線側に出たりしない
③ 警察、道路会社に必ず連絡する
○会社に連絡する前に、必ず警察か高速道路会社の交通管制室に連絡し、危険を知らせる
→ 路肩の非常電話を利用するか携帯電話で110番または#9910に通報する
○連絡を受けた道路会社や高速道路交通警察隊は、可変情報掲示板に故障車有りの表示を行い、
救援車の派遣などを手配するので、連絡が必要であることを強く指導する
日 付 | 行 事 等 |
1日(土)~ 31日(月) |
・道路ふれあい月間──国土交通省では毎年8月を「道路ふれあい月間」として、道路の正しい利用や道路愛護活動の推進に努めています。 「また会える あなたとわたしを つなぐ道」 「ゆずり合い 心や道に 咲く笑顔」 「ありがとう 生きる力を くれた道」 |
1日(土)~ 31日(月) |
・食品衛生月間──厚生労働省では、毎年食中毒の発生しやすい8月に 食品衛生管理の徹底を呼びかけています。 |
~ 9月30日 |
・2020年度 港湾労働安全強調期間──港湾貨物運送事業労働災害防止協会による全国安全週間に呼応した活動。港湾内の事故防止活動を推進。 ●本年度のスローガン── 「エイジフレンドリー職場へ! みんなで改善 リスクの低減」 詳しくはこちらを参照してください。 |
1日(土) |
・夏の省エネ総点検の日 |
5日(水) |
・タクシーの日──大正元年(1912年)のこの日、東京有楽町で日本初のタクシー会社(タクシー自働車株式会社)が設立され、メーターを装備したT型フォード6台で営業を開始しました。 |
7日(金) |
・立秋 |
10日(月) |
・道の日──大正9年の同日にわが国で最初の道路整備の長期計画がスタートしました。 |
10日(月) |
・健康ハートの日──「ハー(8)ト(10)」の語呂合わせから日本心臓財団などが制定。心臓病に対する予防知識を啓蒙します。夏の間に心と体のチェックをして、心臓病の多発する冬に備えましょう。 |
10日(月) |
・山の日──国民の祝日の一つ。2016年(平成28年)1月1日施行の改正祝日法で新設されました。「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことを趣旨としています |
11日(火) |
・8月の製品安全点検日 ──経済産業省は、毎月第二火曜日を「製品安全点検日」として、製品の安全な使用法やリコール製品等について情報提供・注意喚起を行っています。 |
15日(土) |
・終戦記念日/全国戦没者追悼式 |
16日(日) |
・鹿沼市車水没事故から12年──2008年8月16日、群馬県鹿沼市の市道で軽乗用車が冠水中のアンダーパス道路で水没し女性が死亡しました。本人と目撃者から1110番通報がありながら警察や消防の初動ミスがあり、救助隊が出動していなかったことが明らかになり、豪雨時における冠水の危険と車両誘導の課題が浮き彫りになりました。 |
18日(火) |
・飛騨川バス転落事故から52年──1968年8月18日、岐阜県加茂郡白川町の国道41号で観光バス複数が土砂崩れのため立ち往生し、2台が土石流に押し流されて飛驒川に転落、104人が犠牲になりました。被害者は自賠責の対象とされ、国家賠償訴訟で国の過失6割、不可抗力4割と認定されました。国道における防災体制が整備される契機となり、その後、異常気象時の通行止め規制も強化されました。 |
19日(水) |
・バイクの日──政府の交通安全対策本部が二輪車の交通事故撲滅を目的に制定しました。この日を中心に、全国で二輪車の安全運転講習会等が展開されます。 |
20日(木) | ・交通信号の日──昭和6年(1931)のこの日、東京銀座と京橋に3色の交通信号機が設置されました。 |
23日(日) | ・処暑 |
23日(日) |
・令和2年度 「第1回 運行管理者試験」 詳しくは、(公財)運行管理者試験センターのWEBサイトまで。 |
25日(火) |
・福岡市/海の中道大橋飲酒運転事故から14年──2006年8月25日、福岡市東区の海の中道大橋で、会社員の乗用車が飲酒運転をしていた福岡市職員(当時22歳)の乗用車に追突され海に転落、同乗していた3児が死亡する事故が起こりました。加害者は救助をする意思もなく逃走を図り、飲酒の事実を隠蔽しようとしましたが、危険運転致死傷罪と交通法違反を併合した懲役20年の刑が最高裁で確定しました。その後、「飲酒逃げ得」を防ぐため飲酒運転とひき逃げの罰則が強化されました。 |
25日(火) | ・徳島道マイクロバス事故から3年──2017年8月25日、鳴門市の徳島自動車道で路肩に停車中のマイクロバスに居眠運転の大型トラックが追突し、高校生ら16人が死傷する事故が発生し、元トラック運転者には禁錮4年の実刑判決が言い渡されました。長時間にわたり高速道路上に停車したバス運転者やバス会社の責任が問われ、「指導・監督の指針」の内容改正にも反映されました。 |
25日(火)~ 31日(月) |
・道路防災週間──道路防災に関する広報活動が行われ、道路施設・設備点検、防災訓練などを行います。 |
30日(日)~ 9月5日(土) |
・防災週間──防災に対する知識を普及・啓発するとともに、防災行動へと結びつける取組みが全国各地で行われ、異常気象時における通行規制図などが自治体から配布されます(内閣府)。 |
~9月 |
・「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」期間 厚生労働省が主唱する熱中症予防対策キャンペーンは、5月1日から9月30日まで実施されています。 |
~9月30日 |
・夏の省エネキャンペーン──6月より実施/エネルギー消費の大きなピークの季節を迎え、省エネキャンペーンが行われています。 |
8月中旬 | ・2020年7月末までの交通事故発生状況発表(警察庁) |
8月下旬 |
・2020年6月分 トラック輸送情報(国土交通省) |
◆8月の日没時刻 (国立天文台 暦計算室による)
1日(土) | 福岡 19:18 |
大阪 19:00 |
東京 18:45 | 札幌 18:56 |
15日(土) |
福岡 19:05 |
大阪 18:46 |
東京 18:31 |
札幌 18:37 |
31日(月) | 福岡 18:45 |
大阪 18:26 |
東京 18:10 |
札幌 18:11 |
8月になると日の出が早いのでまだ日照時間は長いものの、日の入り時刻はどんどん早くなってきます。散歩などで外出する人は夕方以降に多く、早めのライト点灯が重要です。
早めに点灯すると歩行者や自転車などを確認しやすくなります。ライト活用を意識して、周囲の警戒を徹底しましょう。
早めに点灯するあなたの思いやりが、交通事故減少に結びつきます。遅くても日没の30分前にはぜひ点灯するとともに、夕刻に増える歩行者事故を警戒して運転してください。
「おもいやりライト運動」は、夕暮れ時のヘッドライト早期点灯をドライバーに呼びかけて交通事故を削減する運動です。全国で点灯活動を展開する運転者が増えています。
また、JAF(日本自動車連盟)も早期ヘッドライト点灯キャンペーンを展開しています。
JAFのインターネットWEBサイトではライト点灯
に関して様々な情報提供が行われます。
※詳しくは JAF Safety Light
のサイトを参照してください