四輪車が右折する際に、直進バイクを見落として衝突する、いわゆる「右直事故」は相変わらず多発しています。その原因の一つは、二輪車の発見が難しいことにあります。
右折待ちの四輪車のドライバーが右折を決断して衝突地点まで行く時間を3秒とすると、右直事故を回避するには、二輪車のスピードが時速30キロで近づいて来ているときには、25m以上先にいる時に発見する必要があります。
昼間なら、これくらいの位置にいる二輪車は比較的発見しやすいと思います。近くにいる二輪車は車体や運転者の姿がよく見えているからです。
夜間になると、近くにいる二輪車も発見が難しくなります。昼間では二輪車の姿がよく見えていたものが、夜間ではヘッドライト以外はあまり目立たなくなり、発見が難しくなるからです。
ところが、二輪車のスピードが時速60キロになりますと、50m以上先にいるときに発見しなければなりません。この位置にいる二輪車は車体が小さくなりますので、昼間でもその存在を認知することは難しく発見が遅れてしまいます。
夜間になると、ヘッドライトは目立ちますが距離感が図りにくくなってしまいます。
夜間、交差点を右折する際には、対向車線を直進してくる二輪車の存在に細心の注意を払って、見落とさないようにしてください。
(シンク出版株式会社 2021.2.12更新)