さる2月9日正午過ぎ、山口県下松市の山陽自動車道のトンネル内で、走行していたバイクが転倒して路上に倒れていた大学生を、後続の乗用車がはねて死亡させる事故がありました。
翌日、乗用車を運転していた男性を「ひき逃げ」などの疑いで逮捕しましたが、男性は「事故を起こしたことは間違いないが、人とは思わなかった」と、容疑を一部否認しているということです。
路上には野生動物の死骸もありますから、「動物と間違えた」と言いたいのかもしれませんが、動物の死骸を人間と間違えるというのはあまりにも無理があります。
たとえ、倒れている人間を発見するのが遅れて衝突したとしても、すぐに救助を呼べば一命を取り止めたかも知れません。また、事故現場を離れなければ「ひき逃げ」の容疑で逮捕されることはなかったと思います。
最近、人身事故を起こして「人とは思わなかった」と言い訳をするケースが目立ちますが、そんな言い訳は通用しませんし、有利になることも何一つありません。
不幸にも人身事故を起こしたら、その場から立ち去らずに人命救助を第一に考えてください。
(シンク出版株式会社 2021.2.16更新)