このほど、国土交通省の事業用自動車事故調査委員会が名神高速で発生した追突事故の調査報告書を公表し、運転者が眠気を感じたまま運転を続けることの危険性を強調しています。
この事故は、2019年6月13日午後1時10分頃、滋賀県竜王町の名神高速道路上り線で発生しました。大型冷凍車が居眠運転のため渋滞中の乗用車などに追突して3台が巻き込まれ、3人が死亡3人が重軽傷を負いました。
報告書によると、運転者は事故の15分ほど前に眠気を感じたものの、すぐ目前のPAで休憩せずに「少し先のよく知っているPAまで頑張って休憩しよう」と考えながら運転し続けているうちに、単調な状態で居眠運転に陥ったものと分析されています。
過労運転として事業者が起訴されるほどの無理な運行スケジュールはなかったのですが、トラック運転者の常で、過去1か月間の運行中、休息場所は車中が約半数で休息期間も不足しがちだったために、慢性的な睡眠不足があり疲労回復が十分に図られていなかったのではないかと指摘されています。
また、午後の誰もが眠気を生じやすい時間帯であったことも関係しているようです。
「まだもう少し、我慢できる」と考えている間に本格的な眠気がやってきます。少しでも眠気を感じたら、ためらわずに安全な場所で休憩してください。
(シンク出版株式会社 2021.6.3更新)
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