最近はドライブレコーダーが記録した事故映像がテレビでも報道されますので、事故の様子がよくわかります。
先日目にしたのは、後続車が撮影した交差点での出会い頭事故の映像でした。
出会い頭事故を起こした車は、片側1車線の道路で事故の直前に前車を追越して、追越しを終えた直後に左から交差点に入ってきた乗用車と衝突しました。
その交差点は左からくる交通に一時停止規制がかかっていましたから、出てきた車の一時不停止の違反が事故の第一原因ですが、交差点の手前で急な追越しをした車にも問題がありました。
追越し時は加速したり確認すべきポイントが多いので、横からくる車の危険な行動に対応できなくなるのです。
ドライブレコーダーの映像では、追い越された前車は交差点に近づくときに少し減速しているように見えましたので、一時停止を無視する車の飛出しを警戒していたのかも知れません。飛び出した車も優先道路の車の減速を見て、自分が先に行けるのではと甘く考えていた可能性があります。
追い越した車が、前車の減速にしたがっておとなしく追従していれば、交差点で一時停止を無視する危険な車がいても、衝突せずにすんだことでしょう。
前車の速度を遅いと感じるとき、すぐ追越しをかける癖のある人は、こうした事故を他山の石として、前方の状況をよく観察してから行動するように心がけましょう。
(シンク出版株式会社 2021.7.5更新)
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