さる10月10日午前10時45分ごろ、札幌市内の信号機のある交差点で直進していた軽乗用車が、右から来たバイクと衝突し、バイクに乗っていた男性が死亡する事故がありました。
事故の原因は、軽乗用車を運転していた男性が赤信号を無視したものですが、「前方に止まっていた救急車に気を取られて、信号を見落とした」と供述しているということです。
この事例のように、遠くのものを見ていて、手前の信号を見落としそうになることが少なくありません。
代表的なものが、遠くにある信号を見ていて手前の信号を見落とすパターンです。この場合、遠くにある信号が青信号で信号が変わらないうちに通過したいと考えていると、その手前に赤信号を見落とすことがあります。
この場合、信号と信号の間の距離は結構短い場合に起こりやすくなります。
また、前方が上り坂になっていて、そこにある信号が手前の信号よりも上に見えると、遠くにある信号が近くに見え、手前の信号を見落とすことがあります。
いずれにしても、遠くにあるものに気をとられ過ぎて、手前の信号を見落とさないようにしましょう。
(シンク出版株式会社 2021.10.13更新)
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