さる6月28日、千葉県八街市の市道で、歩いて下校していた小学生の列に飲酒運転のトラックが突っ込み、男女5人が死傷する事故が発生したことは記憶に新しいと思います。
この事故を巡っては、運転者が勤務している会社では5台以上の社有車を使用していましたが、道路交通法に定められている安全運転管理者を選任していなかったことがわかっています。
千葉区検は10月13日、安全運転管理者を選任していなかったとしてトラック運転者の勤務先の親会社と同社会長を道路交通法違反で千葉簡裁に略式起訴し、簡裁はそれぞれに罰金5万円の略式命令を出しました。
なぜ、勤務先の親会社と会長が5万円の罰金を命じられたかといいますと、この法律には両罰規定があり、選任していない場合には事業の代表者が罰せられるだけでなく、法人としても罰則が科せられるからです。
安全運転管理者に関するほとんどの法律については、法人に対しても罰則を認める「両罰規定」があります。
会社として安全運転管理者を選任し、その業務をきっちりと行っているか、今一度チェックして違反のないようにしておきましょう。
(シンク出版株式会社 2021.10.22更新)
本書は金光義弘氏(川崎医療福祉大学名誉教授・NPO法人安全と安心 心のまなびば理事長)が長年の研究と実践で培った知識と経験をもとに、現在の交通問題について50の提言をまとめた1冊です。
提言は、リスクマネジメントや危機管理体制の基本、ストレスや健康管理ミスが交通事故の原因になる仕組み、これからの交通社会を担う子どもの安全教育まで、幅広いジャンルを紹介しています。
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