さる3月12日午後0時25分頃、鹿児島市の国道を走っていたごみ収集車が横転しました。この事故で、助手席に乗っていた45歳の作業員の男性が左腕を挟むなどのけがで意識不明の重体となり、搬送先の病院で亡くなりました。
ごみ収集車は片側1車線の下り坂の右カーブを走行中に何らかの原因で横転し、車道左側の路肩にはみ出して止まりました。
トラックでも、平ボディで荷台の低い高さの場所に鉄板などを積んでいる車は横転しにくいのですが、高く荷物を積み上げた場合やごみ収集車のようにごみが増えて重心がだんだん高くなる場合は、重心にかかる遠心力が限界を超えて横転の危険が高まります。
なお、遠心力は「車両重量が大きいほど」「旋回速度が速いほど」「旋回半径が小さいほど」大きくなり、特に速度に関しては2乗に比例して大きくなるので影響大です。
車の重心がどの辺りにあるのか、実は運転者が簡単にわかるものではありません。荷物の積み方や液体か個体かによっても変わりますので、カーブなどで速度を出しすぎたり急ハンドルを切ると車体に予想外に大きな力が働くことがあります。
そこで、積載時は空車のときより速度を落としたり、ハンドルを小刻みに切って進むなど運転操作を慎重に加減する必要があります。
また、この事故事例のように横転時は乗員が予想外の大きな損傷を受ける危険がありますので、カーブでの操作はとくに注意しましょう。
(シンク出版株式会社 2022.3.17更新)
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