さる8月28日夜11時頃、北海道室蘭市で酒気帯び運転の男性(50歳)が警官に逮捕されました。基準値の2倍のアルコールが検出されています。
男はその日の朝まで酒を飲み、昼頃に起きた後は飲酒していないと言っていて「もう酒は抜けているだろう」と思い込んでいたようです。
また、8月29日朝8時半ごろ、福岡県田川市で車がガードレールに突っ込み、運転者(50歳)が酒気帯び運転で逮捕されました。男は前夜に缶チューハイとハイボール3本を飲んだということで、アルコール検知で基準値の8倍のアルコールが検出されています。
やはり一晩寝たので、酒は覚めただろうと勘違いしています。
寝たから酒は覚めるだろうと考えるのは、気分的なものであって、実際にアルコールが分解されて体外に排出されるかどうかは、飲んだアルコールの量と経過した時間によります。
また、アルコールの分解能力には個人差があり、体調によっても左右されます。さらに、睡眠中は肝臓の働きが弱くなるので、アルコールの分解はかえって時間がかかります。
「寝たら酒は覚める」という経験的な感覚には何の根拠もありませんので、翌朝などに運転する予定のあるときは、酒の量を極力少なくすることが重要です。
(シンク出版株式会社 2022.9.5更新)
いわゆる二日酔いや、飲酒後少し仮眠したから大丈夫と思って車を運転し、飲酒運転に陥る事例が後を絶ちません。
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