【令和3年度には123件の車輪脱落事故が発生】
国土交通省の調査によると、近年、大型車の車輪脱落事故は増加傾向にあり、令和3年度には123件の事故が発生しています。また、車輪脱落事故にともなう人身事故は5件発生しており、近年では最多となっています。
【事故の多くが車輪脱着作業後1か月以内に発生】
車輪脱落事故の発生状況を月別にみると、令和3年11月から令和4年2月の間に79件発生。その数は全体の6割以上にあたるなど、事故が冬季に集中していることがわかります。
さらに車輪脱着作業から事故発生までの期間をみると、全体の6割以上にあたる77件が、車輪脱着作業後一か月以内に発生しています。
国土交通省は毎年、冬に入る前に事業者に注意喚起を行っていますが、なかなか改善されないため、動画なども作成して適切なタイヤ脱着作業、保守管理作業を呼びかけています。
【事故の多くが不適切な交換作業等により発生】
事故を起こした車両を調査したところ、劣化したホイールナットが使用されていたり、タイヤ脱落時にホイール・ナットの清掃や潤滑剤の塗布等が適切に行われていなかったりする状況が明らかになりました。
【解説動画を作成し、適切なタイヤ脱着作業、保守管理作業を呼びかけ】
同省は、こうした状況を踏まえ、適切なタイヤ脱着作業や保守管理作業の手順を確認するための解説動画を作成し、公開しました。
大型車の車輪の脱落は、大事故につながりかねない大変危険なものです。
タイヤの脱着作業者には動画を視聴させて、適切なタイヤ脱着作業、保守管理作業を確認・実施させてください。
※解説動画はこちらで見ることができます → 国土交通省 YouTubeチャンネル
・ホイールナットへ潤滑剤を塗布
ホイールナットとワッシャのすき間には、潤滑剤を塗布しましょう。ホイールナットとワッシャのすき間に潤滑剤をしなければホイール・ナットはスムーズに回転しないため、規定トルクで締め付けても本来あるべき位置まで締まらず、車輪が脱落する原因となってしまいます。
・増し締めの実施
規定トルクで締め付けを行っていても、走行すると必ず緩みが発生します。そのため、タイヤを交換してから50㎞から100㎞走行後を目安に、ホイール・ナットを規定のトルクで再度締め付けましょう。
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★参考ページ★
大型車の適切なタイヤ脱着・保守管理作業解説動画を公開!(国土交通省)
大型車の車輪脱落事故防止対策に係る調査・分析検討会(国土交通省)
YouTube国交省公式アカウント(国土交通省)
大型車のタイヤ脱着時はホイール・ナットの点検・整備に注意! (運行管理者のための知識)
■2017年3月12日改正指針に準拠
「運行管理者のためのドライバー教育ツール(part4)」は、運転者に指導する際の資料として、「運転者用資料」を多数収録した運行管理者のための指導教材です。
言葉だけでは伝わりにくい安全運転のポイントを漫画とイラストで具体的に解説し、3つのキーワードで印象づける内容です。
点呼時やドライバーミーティングなどの短い時間でも、運行上の危険や安全運転ポイントを指導することができます。
2017年3月に改正されたトラック運送事業者のための指導及び監督の指針12項目に準拠し、初任運転者の社内指導用記録簿用紙も添付しています。
管理者向けの指導・監督資料については → こちらを参照
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