さる10月13日に静岡県小山町で観光バスが横転し、乗客1人が死亡して26人が重軽傷を負った事故は、警察の調査によりバスのブレーキドラムに焼け焦げたような跡が見つかり、「フェード現象」が起こった可能性があります。
事故現場は富士山五合目から下る長い坂が続く道路で、フットブレーキを使いすぎると、ブレーキが加熱して効きにくくなる「フェード現象」が起こりやすい場所として知られていました。
事故を起こしたバス運転者(26歳)はこの道路を走行するのは初めてだったということです。エンジンブレーキなども使用していたでしょうが、操作が徹底してiいない過程でブレーキが不能となって、のり面に乗り上げて横転したとみられています。
これから行楽シーズンに入り、皆さんもドライブで山道を走行することが多くなると思いますが、坂道を下る場合はなるべくエンジンブレーキで減速し、フットブレーキの使用は最小限に留めるように注意しましょう。大型車の場合は排気ブレーキを積極的に使用してください。
また、エアブレーキの車はブレーキペダルを短時間に何度も踏み込む「バタ踏み」をすると、エアタンクの空気が抜けてブレーキ力が低下することがありますので、坂道ではとくに注意しましょう。
(シンク出版株式会社 2022.10.24更新)
今年も、「2023トラック運行管理者手帳」と「2023バス運行管理者手帳」を好評発売中です。運行管理者の皆様は、ぜひ、お早めにお申し込みください。
本手帳は運行管理者として知っておきたい知識を「法令編」「知識編」「データ編」にまとめて収録し、最近の法改正、告示・通達の改正にも対応しています。
カレンダー、メモ欄も充実した内容ですので、スケジュール管理も万全です。