さる10月26日午後5時前、北海道標茶町の国道でシカとワゴン車が衝突、はずみでワゴン車が対向車線に入ってトラックと正面衝突し、2人が死亡1人が意識不明の重体となる事故が発生しました。
現場は、片側1車線の緩やかなカーブで、ワゴン車が道路脇から飛び出してきたシカを避けきれなかったとみられています。
秋口から冬にかけては、このように道路に飛び出す動物との事故が増加します。
哺乳類では秋以降、親離れをして単独行動をする種が多いため、動物と衝突する事故が多発する傾向があります。
また、北海道などでは10月~11月に、シカが夏の生息地から越冬地へ移動を始めて繁殖期に入ります。繁殖期はオスの活動が活発になり事故が多発するとも言われています。
なお、北海道では2021年1月~12月までの1年間に発生したシカが関係する事故は4,009件に上り、前の年よりほぼ500件も増えて5年連続で最多を更新しているため、道警本部では注意を呼びかけています。本土でも、動物との遭遇事故が明らかに増えているという地域があります。
飛び出してきた動物を避けようとして急ブレーキをかけたり急ハンドルを切るのは非常に危険ですが、衝突時に対向車線などに車がきていると今回のような事故につながる危険もあります。
この時期はとくに「動物注意」の標識を見かけたら飛出しの危険を予測し、冷静に対処するように心がけましょう。
(シンク出版株式会社 2022.10.31更新)
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