従来、「年末及び夏期等繁忙期におけるトラック輸送対策」として、国土交通省が認めてきた、自家用自動車の有償運送について、このたび通達を発して年間を通じた申請を認めるとともに、「ラストマイル輸送等への輸送対策」と名称も変更される制度変更がありました。
正式には、「ラストマイル輸送等への輸送対策としての 自家用有償運送の許可に係る取扱いについて」と名付けた令和6年3月29日付けの通達で、営業所から近距離の限られた区域内における住居等への配送が事業用自動車のみでは輸送力確保が困難となっている現状を踏まえたものとなっています。
従来の春期、夏期、秋期、年末の特定した期間に限って認めるのではなく、年間を通じて任意の時期に、1両当たりの年間利用日数90日を上限に、認める制度に変わります。
許可の対象は、貨物自動車運送事業者の繁忙期の輸送需要に対応するための自家用自動車による有償運送であって、次に掲げるものです。
(1) ラストワンマイル輸送として行われるもの。
(2) (1)に掲げるもののほか、公共の福祉を確保するためやむを得ない場合において、地域の実情
に応じて運輸支局長が認めるもの。
施行は2025年1月1日からです。これに伴い、「年末及び夏期等繁忙期におけるトラック輸送対策について」通達(平成15年2月14日国自貨第91号)は、2024年12月31日限りで廃止されます。
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