貸切バス事業者講習会を各地で開催

■地方運輸局が実施/動画サイトに事業者向け講習動画もアップ

 国土交通省は、2024年5月から「貸切バスの安全性向上のための取組み」の一環として、各地方運輸局単位で、事業者講習会を開催するとともに街頭監査を実施しています。

 

 貸切バス事業はインバウンド需要が本格的に回復したことに伴って需要が高まっています。貸切バス繁忙期を迎えるにあたって、輸送の安全を確保することが求められているため、講習会の開催を実施しているものです。

 講習の主な対象は、貸切バス事業者の統括運行管理者等です。

 

  講習会は5月から7月にかけて開催し、実際に会場を設営して行う講習とともに、動画サイトにアップしたビデオ講習を受講する形での開催もあります。開催概要については、各運輸局のホームページに掲載されています。

 

 講習会(動画)の構成は運輸局によって若干の違いはありますが、概ね以下のような内容となっています。

貸切バス事業者への講習会

国土交通省の動画サイトより


  • 最近の関係法令の改正──貸切バス事業者の安全対策の強化(デジタル保存等)
  • 事業用自動車における交通事故の発生状況──令和4年度の貸切バス事故は1.2倍に
  • 最近の事故事例と再発防止の徹底──大型トラックと貸切バスの衝突事故(東北道)/貸切バスの横転事故(鹿児島)
  • 貸切バスの運行時における輸送の安全確保の徹底──運転技量の確認/必要な指導及び監督/車両の点検整備の実施/初任運転者・準初任運転者に対する特別な指導/
  • 事業用自動車の安全対策──ICT活用による運行管理業務の高度化/運転者の健康管理
  • 最近の監査及び行政処分──令和4年度の主な違反状況
貸切バス事業者への講習会
貸切バス事業者への講習会

※図は「貸切バス事業者講習会のスライドより」(国土交通省)

■街頭監査を全国一斉に実施

貸切バスへの該当監査

 講習会の開催と並行して、全国一斉に街頭監査が実施されています。

  • 実施時期:4月下旬~7月
  • 実施場所:観光施設(駐車場)、高速道路SA、主要駅、空港等

 街頭監査は予告なく、抜き打ち的に行うもので、運輸支局の係官がバスに乗り込んで、車内の表示、運転者の健康状態、交代運転者の配置状況、点呼の実施状況、運行指示書の作成・携帯状況などについて確認します。

 

 また、法令違反が確認された事業者に対してはその場で改善指示を行うほか、原則として、後日呼出監査などが実施されます。違反事項がすべて改善されたことを確認するためです。

■【解説】貸切バスの安全性向上のための制度改正を行いました(国土交通省)

下り坂走行時における実技指導の例

■バス事業者のための「事故防止実技講習ノート」

 運転の基本に立ち返る(原点回帰講習)ことで構内事故やバック事故をゼロにするための指導者向けの実技講習ノートです。

 原点回帰講習とは、

  1. 運転している車(寸法や死角等)を知る
  2. 自分の車両感覚は当てにならない
  3. 車は急に止まらない

をドライバ―に理解させることで、事故の軽減を図る講習方式です。

 本書には、それぞれの項目にQRコードが掲載され、コードを読み取ると、香里自動車教習所の安全運転管理支援チームが制作した講習動画を視聴することができます。

 

 【詳しくはこちら】 

■バス初任運転者のための指導・教育テキスト

 2016年1月に発生した軽井沢スキーバス事故を契機に、国土交通省ではバス事業所への監査を徹底するなど、再発防止のための法改正を行いました。中でも、初任運転者に対する教育は重点的に強化されましたが、具体的な教育テキストはありませんでした。

 

 本書は、中国バス協会様のご指導のもとに制作したテキストで、事業所における初任運転者教育の方法を具体的に紹介した決定版です。初任運転者教育の内容をイラストや写真を使って、わかりやすく解説しています。 

 

 また、指導記録用紙や記入例、実技指導のチェック項目も備えていますので、バス運転者の初任運転者教育を行うにあたって欠かせない1冊となっています。

 【詳しくはこちら】 

■バス事業者のための総合教育資料──事故惹起者への指導・監督にも対応

  バス運転者に対して、幅広く実践的な教育を実施できる最新の資料を網羅した「バス安全運転教本」を発売中です。 

 

 本教本は2編で構成されており、第1編は一般的な指導・監督の指針の13項目に沿った内容となり、合わせて高速道路の安全知識や異常気象時の運転等、バス運転者として必要な知識を詳しく解説しています。第2編は事故惹起者に対する指導・監督の指針7項目に沿った内容となっています。

 

 ぜひ本書を活用して、バスの運転者に対する効果的な指導を行ってください。 

■「指導・監督の指針」に対応したバス運転者への安全教育資料の決定版!

 「バス運行管理者のための指導・監督ツール」は、貸切・乗合バスドライバーに対する「指導・監督の指針」に沿った教育が効果的に実施できる資料です。

 

 2018年6月1日に改正された最新の指針に基づき、全13項目に対する教育資料が揃っています。

 それぞれ、管理者がドライバーミーティングなどを行う際に利用できる「管理者用資料」1枚と、バスドライバーとして踏まえておきたい知識をイラストと3つのキーワードでわかりやすく解説した「運転者用資料」3枚の計52枚で構成しています。

 

【詳しくはこちら】

管理者向けの指導・監督資料については  → こちらを参照

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7月16日(火)

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