今月の運転管理/令和7年4月(2025年4月)

こどもとの交通事故を防ごう


 

 4月は、こどもとの交通事故防止に努めましょう。

 

 とくに、小学校に入学したばかりの1年生は、道路環境にも慣れておらず、交通事故にあるリスクが高いため、注意が必要です。

 

 一方、事業所においては、新入社員をはじめとする従業員に対して、業務運転の責任とリスクを指導してください。

 

 健康面では、環境の変化の多い4月は、心身ともに疲れやすい時期です。体調を崩さないように、生活のリズムを整えましょう。 


4月の安全運転目標

こどもとの
交通事故防止

4月の重点管理目標

業務運転の責任を
理解させよう

4月の健康管理目標

生活のリズムを
整えよう


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4月の安全運転目標──運転者の皆さんへ

こどもとの交通事故防止

 こどもを見かけたら停止・減速

 警察庁の統計資料によれば、幼児・児童の交通事故は、これから6月にかけて増加する傾向にあります。

 

 とくに、朝の7時台と、午後の3時、4時台の「登下校」の時間帯に多発しています。

 

 こどもとの事故を防止するためには、まずはこどもに対して「思いやりの気持ち」を持ちましょう。そして、運転中にこどもを見かけたら「停止・減速」で安全確保に努めましょう。

 

 また、小学校の周辺や通学路、住宅街の道路などでは、こどもの飛出しに備えて速度を控えて運転してください。

●歩行者を妨げると「横断歩行者等妨害等違反」になります

横断歩行者等妨害等

下の項目をチェックし、すべてハイとなることを目指してください

・信号のない横断歩道に近づいた場合は、アクセルを離し左右を確認する

右左折時に横断歩道を横切るときは、一時停止して左右を確認する

・自転車横断帯の側に待っている自転車がいたら、停止して道を譲っている

・路面のダイヤマーク標示を見たら、横断する歩行者の存在を予測している

・夜間に信号のない横断歩道に近づくときは、歩行者の見落としを警戒する

・歩道の歩行者が横断歩道前で静止していても、歩行者の横断を優先する

・横断歩道の手前に停止車両がある場合は、一時停止して確認する

・通学路ではこどもがいないと見えても横断歩道の手前では減速する

 ハイ・イイエ

 ハイ・イイエ

 ハイ・イイエ

 ハイ・イイエ

 ハイ・イイエ

 ハイ・イイエ

 ハイ・イイエ

 ハイ・イイエ


  

4月の重点管理目標──管理者の皆さんへ

●業務運転の責任を理解させよう

会社の看板を背負っているという意識を持たせましょう
会社の看板を背負っているという意識を持たせましょう

 新入社員を迎える季節となりました。「社会人になって初めてハンドルを握る」という人も少なくないかと思われますので、安全運転の基本とともに、業務運転の責任とリスクについても指導してください。

 

 とくに会社名の入った車を運転する場合、

危険な運転 = 会社のイメージダウン

に直結することをしっかりと理解させましょう。

 

 昨今、SNSの普及に伴い、危険な運転はすぐに拡散され、炎上してしまうおそれがあります。業務中の運転は「見られている」という意識を強く持たせて、安全運転に努めさせてください。

 

  

4月の健康管理目標──従業員の皆さんへ

●生活のリズムを整えよう

 新生活が始まる4月は、環境の変化などにより体調を崩してしまうことがあります。そこで、生活のリズムをしっかりと整えてましょう。

 

 生活のリズムを整えるためには、次のようなことに取り組んでみてください。

 

・目標を設定する

 睡眠時間や運動する時間など、具体的な目標  
 を設定しましょう。

 

・少しずつ習慣を変える

 いきなりすべてを変えようとはせず、少しず
 つ習慣を変えていきましょう。

 

・無理をしない

 体調がすぐれないときは無理をせず、休息を優先してください。

 

  

その他の管理・指導項目

■36協定の更新をして、運転者の時間外労働を管理しましょう

 運転者(従業員)との間に36協定を締結している事業所では、申請の準備を進めましょう。

 

 36協定は、4月1日届出など、届出日には決まった提出期限はありません。使用者は労働者(労働組合)と協定を締結した時点で届出を提出することが可能です。

 ただし有効期間を定める必要があり、期間は1年間が限度ですので、起算日までに必ず36協定届を更新して提出することが大切です。

 

 なお、毎年3月の年度末と4月の年度初めには、労働基準監督署の受付窓口が来庁者で非常に混雑します。厚生労働省では、電子申請の活用をすすめています。

36協定の電子申請

 デジタル庁によって整備、運営されている「e-Gov」の申請画面に沿って、パソコンから36協定などが申請できますので、活用しましょう。

 詳しくは、厚生労働省の「労働基準法等の規定に基づく届出等の電子申請について」のページを参照してください。

 また、36協定届けの新様式は、同省のWEBサイト──主要様式ダウンロードコーナー (労働基準法等関係主要様式)から書式そのものがダウンロードできます。

 

 自動車運転者の36協定の場合は「様式第9号の3の4(一般条項)」と「様式第9号の3の5(特別条項)」の2種類をダウンロードする必要があり、限度時間を超えて上限を年間960時間とする場合は「特別条項付」の協定を結ぶ必要があります。 

  

事業用自動車の運行管理者の皆さんへ

■事業用自動車に対する行政処分基準の改正(2025年4月1日施行)

○違反件数に比例した処分の導入(トラック・ 
 バス・タクシー)

 

 自動車運送事業の運転者の疾病による交通事故が増加傾向に転じていることから、健康診断受診の徹底が求められています。

 

 そのため、疾病、疲労等のおそれのある運行の業務について、行政処分が強化されます。

 

 今後は、違反件数に比例した処分が導入され、法定の健康診断受診者が3人以上において1人あたり15日車(再違反:30日車)となります。

 

 その他についても、行政処分が追加されております。

 

 詳しくは、国土交通省HPでご確認ください。

■令和7年「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」実施に備えよう

4月の準備期間から暑さ対策を進めましょう

 

 厚生労働省は、職場における熱中症予防対策を徹底するため、労働災害防止団体などと連携し、5月から9月まで「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施し、4月はその準備期間となっています。

 

 令和6年中の職場における熱中症の発生状況をみると、死亡を含む休業4日以上の死傷者は1,195人となっており、前年より89人も増加しています。

 

 業種別にみると、運送業は、建設業、製造業に次いで多くなっています。

 

 気象庁の今年の天候見通しによると、概ね平年並みということですが、油断は禁物です。

 

 熱中症の発生時や緊急時の措置を確認して、周知しておきましょう。

 

 

STOP! 熱中症

  

令和7年4月の安全運転管理ごよみ(April/2025.4)

日  付 行 事 等

 1日(火)

 ~30(水

・20歳未満飲酒防止強調月間(国税庁/厚生労働省など)──20歳未満の者の飲酒防止を徹底するため、毎年4月にはポスターや各種媒体を通じて集中的に広報が行われます。飲酒運転に関連した資料も配布されます。

(詳しくは国税庁のwebサイトを参照)

 1日(火)

 ~30(水

・「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」準備期間

 厚生労働省が主唱する令和7年の熱中症予防対策キャンペーンは、5月1日から9月30日まで。4月は準備期間として、夏期の暑熱環境下における作業計画の策定などを行なうように呼びかけています。 

 7日

世界保健デー──世界保健機関(WHO)の設立記念日。世界各国で健康的な生活について考えてもらうためのさまざまなイベントが開催されます。

 8日(火)

タイヤの日──日本自動車タイヤ協会が制定。ドライバーにタイヤへの関心を高め、空気圧のチェックなどの啓蒙推進活動を行なっています(タイヤ協会のwebサイトを参照)。

 12日(土)

祇園暴走事故から13年が経過──2012年4月12日、京都市祇園で運転者が発作により車のコントロールを失い軽ワゴン車が歩行者をはねて運転者を含む7人が死亡し12人が重軽傷を負いました。勤め先の会社は倒産しています。健康起因事故への社会的関心が高まり道路交通法改正の一つのきっかけとなりました。

 19日(土)

・地図の日──日本で初めて精巧な日本地図を作った偉人・伊能忠敬が1800年の旧暦閏4月19日に江戸を出発し、蝦夷の地の測量へ出発したことにちなんでいます。別名「最初の一歩の日」とも言われます。

 20日(

・穀雨

 25日(木

・福知山線JR脱線事故から20年が経過──2005年4月25日、同線の塚口駅と 尼崎駅間で列車が脱線し、運転士・乗客ら107人が死亡、562が重軽傷を負う大事故が発生しました。直接原因は制限速度70km/h を大幅に超えてカーブに進入し、運転士のブレーキ使用が遅れたことにありますが、精神論に偏った運転技術に関する教育の不備や、激しい競争のなかでスピードアップや停止時間の短縮など、JR西日本の経営姿勢が抱える問題が指摘されています。

 28日

洗車の日──自動車用品小売業協会は4月28日を「洗車の日」に制定し、前後にイベント等で洗車を呼びかけています。 

 4と28で「ヨイツヤ(良い艶)」と読む語呂合わせです。

 28日

労働安全衛生世界デー・国際労働災害犠牲者追悼日──「仕事における安全と健康のための世界の日」です。労働災害の犠牲者を追悼し再発防止を図る国際的な記念日として、2002年に国際労働機関(ILO)が国連の国際ディの一つと認定しています。

 29日(

関越道「高速バス居眠り運転」事故から13年が経過──2012年4月29日に群馬県の関越自動車道上り線藤岡ジャンクション付近でツアーバスが防音壁に衝突し、乗客7人が死亡、乗客乗員39人が重軽傷を負う事故が発生しました。

 この事故を契機に、ツアー貸切バス・高速バスの安全対策が強化され「高速乗合バス」に一本化されました。

 29日

・昭和の日

   
 4月上旬 令和6年中労働災害の動向について厚生労働省
 4月下旬

・2025年3月中の交通事故死者数統計の発表警察庁

 

 ◆4月の日没時刻 国立天文台 暦計算室による)

1日(火

福岡 18:39

大阪 18:19

東京 18:03

札幌 18:01

15日(火

福岡 18:49

大阪 18:30

東京 18:14

札幌 18:17

30(水

福岡 19:01

大阪 18:42

東京 18:27

札幌 18:34

早めのライト点灯で事故防止
「早めにつけよう おもいやりライト運動に
 取り組みましょう!

 4はどんどん日が長くなって、全国で日の入り時刻が6時台となりますが、雨の日には夕方の暗い天気が続くことがあります。

 雨模様の午後は昼間でも薄暮時のような暗さとなりますので、迷わずにライトを点灯し、自車の存在をアピールしましょう。

 また、花見や行楽の観光客が増え歩行者や自転車などがいろいろな場所を歩き回る時期です。夕方に見落とす危険が増しますので、ライトで警戒を与えることは重要です。

  

 あなたが点灯することで歩行者や自転車などからもあなたのクルマが確認しやすくなります。 

「おもいやりライト運動」は、夕暮れ時のヘッドライト早期点灯をドライバーに呼びかけて交通事故を削減する運動です。全国で点灯活動を展開する運転者が増えています。


 詳しくは、おもいやりライトのサイトを参照してください

 

 JAF(日本自動車連盟)も早期ヘッドライト点灯キャンペーンを展開しています。
 JAFのインターネットWEBサイトではライト点灯
に関して様々な情報提供が行われます。

 ※詳しくは JAF Safety Light のサイトを参照してください

 

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