平成30年の職場における熱中症による死傷者数は1,178人となり、そのうち28人が死亡しました(平成30年 職場における熱中症による死傷災害の発生状況<厚生労働省>より)。
近年の地球温暖化による気温上昇により、熱中症による労働災害は増加傾向にあります。
そこで、本DVDでは3つの災害事例から熱中性の危険性と、それぞれの対処法と予防方法を解説しています。
制作:アスパクリエイト
監修:澤田晋一(東京福祉大学・大学院教授/医学博士等)
カラー/全員向け21分/管理者向け25分
たかだか熱中症と高を括っていると、最悪の場合、多臓器不全などで死亡することもあります。また、命は助かったとしても重い障害が残ることも珍しくはありません。
ここでは、荷役作業に従事していた労働者が熱中症で倒れ、死亡するまでを描き、熱中症の危険性を紹介し、決して侮れない怖い病気であることを解説しています。
事例1・炎天下での足場解体・部材搬出作業
炎天下の建設現場で足場を解体していた労働者が熱中症で倒れ、死亡しました。被災者は大量の汗や、筋肉痛、気分が悪い、足元がふらつくなど様々な熱中症の症状が表れていました。
この事例では、熱中症の重症度の見極めと対処法を紹介しています。
事例2・酷暑環境での厨房室内装工事
レストランの室内工事をしていた労働者が、高い温度と湿度に耐え切れず熱中症をおこし、死亡しました。
熱中症をおこしやすい場所や条件として、気温や湿度のほかに、風のないところ、身体作業強度、防護服などの服装があげられます。
この事例では熱中症の危険度を示すWBGT値の重要性や、水分・塩分の必要性を紹介しているほか、アルコールやコーヒーなど、利尿作用がある飲み物が水分補給にならない(熱中症を引き起こす)ことにも触れています。
事例3・空調管理された倉庫内での荷卸し作業
空調設備が整った倉庫内で荷卸しをしていた作業員が、昼休みの直後、急に体調を崩し救急車で運ばれましたが、多臓器不全で死亡しました。この被災者は体調不良による長期休職から、仕事に復帰したばかりで暑さに順応していませんでした。
このように、長期間の休職や休暇などを取得していて、暑熱順化していない人は熱中症になりやすいので、徐々に暑さに慣らしていく必要があります。
そのほか、睡眠不足の人や、下痢、持病のある人、利尿作用のある薬を飲んでいる人、肥満、朝食を食べていない人は熱中症にかかりやすくなります。
管理者が熱中症対策のために取るべき対策としては、WBGT値をこまめにチェックすることや、日よけやミスト扇風機の設置、休憩時間の確保、高温多湿場所での連続作業時間の短縮、体重や体温を常に把握できるようにする環境整備などがあります。
・熱中症の危険
・熱中症の見極め方と対処法
・Ⅰ度~Ⅲ度の各段階の症状
・熱中症の救急処置 身近な人ができることとは何か?
・熱中症になりやすい場所と対策 WBGT値とは?
・水分、塩分の補給方法
・熱中症になりやすい人とは?
・事例1 猛暑の炎天下で足場解体・搬出作業中に起きた死亡事故
・事例2 酷暑環境の内装工事中に起きた死亡事故
・事例3 倉庫内の荷下ろし作業で起きた死亡事故
・熱中症対策の3つの管理(「管理者向け」にのみ収録)
◆コード 6144
◆仕様 DVD(字幕選択式)
◆価格 49,500円(本体45,000円+税・送料弊社負担)
◆制作年 2020年
◆ナビゲーター 色紙実優
◆制作 アスパクリエイト