さる平成22年7月4日、北海道札幌市で父親が運転するワゴン車が駐車スペースに向けてバック中に、右後方に立っていた男児に衝突しました。7月12日にも新潟県長岡市で同様に事故が起きるなど、親や祖父などの肉親者が子どもや孫と事故を起こす、いわゆる「縁故者事故」が跡を絶ちません。
そこで、夏休みを前に、「縁故者事故」の特徴と防止策をまとめてみました。
●「発進時」と「後退時」の事故が9割以上を占める
交通事故総合分析センターの分析調査によりますと、縁故者事故を起こしたときの運転者の行動は、「発進時」が圧倒的に多くて66.7%を占めており、続いて「後退時」が27.8%を占めています。
●ワンボックス車が半数以上を占める
車両の形状別にみますと、ワンボックス車が55.6%と半数以上を占めています。SUV車やバスなどでも多く発生しています。
●ほとんどの運転者が子どもの存在を確認していない
「事前に子供がいることを確認していたか」などを調査したところ、ほとんどの運転者が確認しておらず、「子どもの存在を確認しないまま、発見可能であるのに、安全確認せず、または子どもはいないと思って」事故につながったケースがほとんどでした。
①自宅付近で車を「発進」、「後退」する時には、子どもの姿を確認する。
②大きな車ではボディの死角に隠れている小さい子どもを頭に入れておく。
③子どもが確認できないうちは車を動かさない。
*詳しくは(財)交通事故総合分析センター発行のイタルダ・インフォメーションNo31をご参照ください。
(2010年7月14日更新)